モンテッソーリ教育法
モンテッソーリ教育法は、イタリアで最初の女医であったマリア・
モンテッソーリ
という人が考案した教育法です。
 彼女がローマ大学付属病院の精神科医として精神遅滞児の
収容施設を廻っていて、子ども達の悲惨たる情景にひどく胸を
痛め、子どもを観察しつづけ増した。そして子どもたちは手を使
う何かに飢えていることを発見し色々な教具を作り、子ども達に
与えたのでした。 
 モンテッソーリが、精神遅滞児のためにあみ出したものは、
思いがけないほどの効果を生むに至ったのです。その子ども達
は、やがて普通児並か或いはそれ以上の成績で公立の学校に
パスするようにさえなりました。
 そして、この教育法が普通児にもおおいに成果があることが認
められ今日のモンテッソーリ教育法が確立したのです。
モンテッソーリは教育について次ぎのように言っています。教育の鍵は集中であって、自ら集中した時にそのかかわった対象物との間に生命が通い、安定感が生まれ、知識情緒社会性もそこから育っていくのだと。 モンテッソーリ教育法と他の教育法との大きな違いは、教師が主体になって子どもに教えるのではなく、教育の主体は子どもであるということです。子どもはすべて生まれながらに自分から成長発達して、一人前の人間になれる生命力を具えている。その生命力がその人の人格を形成する原動力である。だから子どもの人格を認め、子どもを人格的に取扱い、整備された環境の中でその自由を保障し、教具を使用して思う存分に自主活動をさせる。そうすることによって子どもは、正常化し、自制心と自律心が生じ社会性も育ち、自分で自分を教育するようになる。教師や親は、そのお手伝いをするというものである。
イタリアの紙幣を飾っていたマリア・モンテッソーリとモンテッソーリ教育

日常生活の練習
「色水注ぎ」 「洗濯」
色水を小さい容器に一定量入れる動作から、身体の運動の調整・集中力や独立心を養います。 一連の動作から秩序感を学び、物を綺麗にする喜びを知ります。
「着衣枠」 「野菜の皮むき」 「花の水替え」
指先の機能訓練をし、衣服の着脱が自分で出きるように練習します。 自分で出来る喜びから、「自信」がうまれます。
本物のナイフや野菜を使って作業をする喜びを知り、自信を養います。道具の正しいの使い方を学びます。 花の活け方の基本を知ります。環境への
配慮を覚え、社会性・集中力を養います。
「手を洗う」 「穀物のより分け」 「タオルを絞る」
清潔感を身に付け、手を洗う大切さ・社会性
を身につけます。
大小の豆を箸でより分けます。 指先の運動の調整。 社会性・集中力等を
養います
「お茶のサービス」
一連の動作から秩序を学び、指先の運動や礼儀・社会性を養います。
感覚教育
「幾何立体の籠」 「三項式の箱」 「色付き円柱」
視覚と立体識別感覚を発達させ、環境に有る物からそれを探すなど、観察力も養います。 感覚的に、二項式・三項式の立法を積むこ
とにより数学的思考も養います
四種の円柱の寸法と相互関係を経験で知り
ます。
「幾何タンス」 「構成三角形の箱A」 「構成三角形の箱B」
幾何図形に対する視覚的記憶の発達をさせ鋭い観察力を養います。 一つの四角形が、二つの三角形から出来ている事を経験します。
「茶色の階段」 「温覚板」 「触覚板」
寸法を視覚で識別します。 
観察力、美的感覚、数学的思考を養います。
   
温度感覚を洗練し、環境の探検をします。 触覚の洗練と同時に、軽く触れることで筋肉の調整をし、書くための準備(文字等)をします。
「葉のタンス」 「雑音筒」 「色板」
様々な葉の形・名前を知ることにより、環境の中からそれを探す観察力など興味をかき立てます。 聴覚の洗練と発達をたすけます。 記憶力や注意力のトレーニングにもつながります。 色の名前・濃淡などや、色彩感覚などを学びます。
「桃色の塔」
寸法の漸次性を視覚等で識別します。 静かに持ち運びすることから、手と腕の筋力運動の調整やバランス感覚等も養います。
言語教育
「絵合わせカード」
語彙を豊かにすることにより、文化により親しみを持たせ、更にそれの探究・観察・分類する力を養わせて「知能」の発達の刺激を助けます。
「移動五十音」 「品詞の役割」 「砂文字板」
知っている文字を使って言葉や単語を作り、文字を使う喜びを知ります 「農場セット」を使って、様々な動物を『あれは かわいい にわとり です。』 等色々な表現の仕方や文法・品詞を知ります。 文字の筆順の原則を知り、正確に書くための準備をします。 指先の筋肉と意志の調整も同時に行います。
「鉄製はめ込み」
指先の筋肉と意志の調整。書くための準備。
芸術的感覚の洗練。
数教育
「数の棒」 「数の玉」
1〜10までの数詞と序列を知る。 数字と量の一致を感覚的に養います。 量と並び方から視覚的に「奇数・偶数」を
知ります。
「セガン板」 「数の紹介」 「つむ棒箱」
連続数の数と量の一致。 大きさ・重さ・色・寸法で「位(くらい)」を感覚
的に知ります。
個々の離れている物が集合されて「数」を表すことを理解する。 数字は0〜9までしかないことを知る。
「切手遊び」 「千の鎖」
足し算・引き算等の計算を、感覚的に楽しく行います。
楽しく計算をすることにより、「算数」への親しみを持たせ、数学的頭脳を育成します。
1から1000までを実際に数えてみます。
文化教育
「日本地図」
パズル形式で地理を学びます
「時計」 「世界地図」
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